アートコンダクター3期の 時高直子さんから届いた 碧南市藤井達吉美術館で実施したアートリップの報告以下掲載します。美術館や市の高齢福祉課の協力があって実現し、中日新聞や地域創造レター記事として取り上げて頂いたとのことでありがたいですね。何よりご参加いただいた皆様ありがとうございました。
日時:2018年11月21日
場所:愛知県碧南市藤井達吉現代美術館
概要:午前、午後二回のプログラムで アートリップと創作活動のミニワークショップ実施
以下時高さんからの感想です。
■感想
愛知県の美術館で、認知症の方向けに実施したのは初めてでした。
一宮市三岸節子記念美術館で実施させて頂いたときの担当学芸員さんの紹介で、
碧南市藤井達吉現代美術館の企画展覧会【愉しきかな!人生 老当益壮の画人たち】の関連イベントとして招いて頂けました。
今回は、90歳以上の画家を取り扱った展覧会で、展覧会趣旨とアートリップの目的が重なり合う、とても幸運な機会と思いました。
「碧南市制70周年記念事業・開館10周年記念」ということもあり、美術館だけでなく碧南市の高齢福祉課の皆様が一丸となって尽力して頂けたことで、成功を収めることが出来たと感じました。
アートリップの成功は、コンダクター一人のファシリテーション能力だけではなく、参加者のために一緒に「場づくり」して頂ける人(美術館や施設の人)との連携・協働が非常に大事なキーポイントだと実感しました。
■参加者
午前・午後、2つのプログラムを実施しました。
(共に8名ずつの募集で予約満席でしたが、午後の当日キャンセル1名あり)
◎午前:認知症当事者とその介助者
8名(認知症当事者3名、介助者4名、高齢者1名)
◎午後:60歳以上のシニア【認知症予防として】
7名
■鑑賞作品 2枚
①「飛ぶ日のよろこび」猪熊弦一郎
②「めでたき富士」片岡球子
愛知の土地ならではエピソード
美術館からのご要望で、鑑賞後に創作活動を行いました。
(愛知の人々は、絵を鑑賞するだけでなく、形に残るお土産が必要!ということです。モーニング文化の影響でしょうか~。)
■参加者の感想・コメント
【以下、アンケート文章そのままの表現を残しています。】
・普段、絵を見る機会がなく、こうやって楽しむんだと思いました。
・絵の見方が他人によって違うことを再認識しました。見方・聞き方の意識する様に気付きました。
・これだけ、じーと絵を鑑賞したこと。あれこれと考えたことはなかった。(今までは、第一印象で次へと移っていた)
・いつもの自分とは違う気分に浸れた。今迄、絵画をあれこれと時間をかけて見ていなかった。
・一つの絵に色々な見方があることに、おどろきました。
・自分自身がびっくりしています。よかったです。
■実施風景写真
三期生
時高直子